HOME >  通知 >  「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について >  第3 保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める基準等(掲示事項等告示第3及び医薬品等告示関係) >  1 特別の療養環境の提供に係る基準に関する事項

1 特別の療養環境の提供に係る基準に関する事項

1 特別の療養環境の提供に係る基準に関する事項

ⅰ) 入院医療に係る特別の療養環境の提供

(1) 療養環境の向上に対するニーズが高まりつつあることに対応して、患者の選択の機会を広げるために、(2)の要件を満たす病床について保険医療機関の病床(健康保険法(大正11年法律第70号)第63条第3項第1号の指定に係る病床(健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第26条の規定による改正前の介護保険法(平成9年法律第123号)第48条第1項第3号に規定する指定介護療養施設サービスを行う同法第8条第26項に規定する療養病床等を除く。)に限る。以下第3において同じ。)の数の5割まで患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。

(2) 療養環境については、患者が特別の負担をする上でふさわしい療養環境である必要があり、次の①から④までの要件を充足するものでなければならないこと。
① 特別の療養環境に係る一の病室の病床数は4床以下であること。
② 病室の面積は1人当たり6.4平方メートル以上であること。
③ 病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えていること。
④ 少なくとも下記の設備を有すること。
ア 個人用の私物の収納設備
イ 個人用の照明
ウ 小机等及び椅子

(3) (1)にかかわらず、厚生労働大臣が次に掲げる要件を満たすものとして承認した保険医療機関にあっては、当該承認に係る病床割合まで患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。
① 当該保険医療機関の所在地を含む区域(医療法(昭和23年法律第205号)第30条の4第2項第10号に規定する区域をいう。)における療養病床(同法第7条第2項第4号に規定する療養病床をいう。)及び一般病床(同法第7条第2項第5号に規定する一般病床をいう。)の数が、同法第30条の4第1項に規定する医療計画において定める当該区域の療養病床及び一般病床に係る基準病床数に既に達しており、かつ、特別の療養環境に係る病床数の当該保険医療機関の病床数に対する割合を増加しても患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないこと。
この場合においては、当該保険医療機関におけるこれまでの特別の病室の稼働の状況、特別の病室の申し込みの状況等を勘案し、当該保険医療機関の特別の病室を増加しても、患者が療養の給付を受けることに支障を来すおそれがないかどうか判断するものとすること。
② 経験を有する常勤の相談員により、特別の療養環境の提供に係る病室への入退室及び特別の料金等に関する相談体制が常時とられていること。
③ 必要に応じ、患者を適切かつ迅速に他の保険医療機関に紹介することができる等の他の保険医療機関との連携体制が整えられていること。
④ 当該保険医療機関における特別の療養環境の提供に係る病室の全てについて、一の病室の病床数が2床以下であり、かつ、病室の面積及び設備については(2)の②から④までの要件を充足するものであること。
⑤ 算定告示別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)第1章第2部第1節又は別表第二歯科診療報酬点数表(以下「歯科点数表」という。)第1章第2部第1節に規定する7対1入院基本料及び10対1入院基本料、療養病棟入院基本料(特別入院基本料等を除く。)並びに有床診療所入院基本料1及び有床診療所入院基本料4を算定する保険医療機関であること。
⑥ 医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第19条第1項第1号及び第2号に定める医師及び歯科医師の員数を満たしていること。
⑦ 厚生労働大臣から当該承認を受ける前6月間において掲示事項等告示第3の基準に違反したことがなく、かつ現に違反していないこと。

(4) (3)の承認に係る病床割合については、次の事項を基準として設定すること。
① 医科点数表又は歯科点数表に掲げる療養環境加算、重症者等療養環境特別加算等を算定する病室として当該保険医療機関が届出を行っている病室における病床は、承認に係る病床から除外すること。
② 特定集中治療室、小児特定集中治療室、新生児特定集中治療室、母体・胎児集中治療室、一類感染症患者入院医療管理治療室等患者の治療上の必要があるために入院するものとして設けられている病室における病床は、承認に係る病床から除外すること。
③ 地域医療支援病院(医療法第4条第1項に規定する地域医療支援病院をいう。以下同じ。)、救急病院等を定める省令(昭和39年厚生省令第8号)に基づき認定された救急病院等、「救急医療対策の整備事業について」(昭和52年医発第692号)に規定された保険医療機関等において救急患者のために設けられた専用病床等は、承認に係る病床から除外すること。
④ ①から③までのほか、当該保険医療機関におけるこれまでの特別療養環境室以外の病床への入院状況、特別療養環境室への入院希望の状況、救急患者の割合等を総合的に勘案し、特別療養環境室に係る病床以外の病床を一定割合確保すること。

(5) (1)及び(3)にかかわらず、特定機能病院以外の保険医療機関であって、国又は地方公共団体が開設するものにあっては、その公的性格等に鑑み、国が開設するものにあっては病床数の2割以下、地方公共団体が開設するものにあっては病床数の3割以下としたこと。

(6) 特別の療養環境の提供は、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反して特別療養環境室に入院させられることのないようにしなければならないこと。

(7) 特別療養環境室へ入院させた場合においては、次の事項を履行するものであること。
① 保険医療機関内の見やすい場所、例えば、受付窓口、待合室等に特別療養環境室の各々についてそのベッド数、特別療養環境室の場所及び料金を患者にとって分かりやすく掲示しておくこと。
② 特別療養環境室への入院を希望する患者に対しては、特別療養環境室の設備構造、料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、患者側の同意を確認のうえ入院させること。
③ この同意の確認は、料金等を明示した文書に患者側の署名を受けることにより行うものであること。なお、この文書は、当該保険医療機関が保存し、必要に応じ提示できるようにしておくこと。

(8) 患者に特別療養環境室に係る特別の料金を求めてはならない場合としては、具体的には以下の例が挙げられること。なお、③に掲げる「実質的に患者の選択によらない場合」に該当するか否かは、患者又は保険医療機関から事情を聴取した上で、適宜判断すること。
① 同意書による同意の確認を行っていない場合(当該同意書が、室料の記載がない、患者側の署名がない等内容が不十分である場合を含む。)
② 患者本人の「治療上の必要」により特別療養環境室へ入院させる場合
(例)・救急患者、術後患者等であって、病状が重篤なため安静を必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者
・免疫力が低下し、感染症に罹患するおそれのある患者
・集中治療の実施、著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者
・後天性免疫不全症候群の病原体に感染している患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く。)
・クロイツフェルト・ヤコブ病の患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く。)
③ 病棟管理の必要性等から特別療養環境室に入院させた場合であって、実質的に患者の選択によらない場合
(例)・MRSA等に感染している患者であって、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するため、実質的に患者の選択によらず入院させたと認められる者
なお、「治療上の必要」に該当しなくなった場合等上記②又は③に該当しなくなったときは、(6)及び(7)に示した趣旨に従い、患者の意に反して特別療養環境室への入院が続けられることがないよう改めて同意書により患者の意思を確認する等、その取扱いに十分に配慮すること。

(9) 患者が事実上特別の負担なしでは入院できないような運営を行う保険医療機関については、患者の受診の機会が妨げられるおそれがあり、保険医療機関の性格から当を得ないものと認められるので、保険医療機関の指定又は更新による再指定に当たっては、十分改善がなされた上で、これを行う等の措置も考慮すること。(3)に掲げる保険医療機関については、特に留意すること。

(10) 平成6年3月31日現在、従来の特別の病室として特別の料金を徴収している病室が(2)の②に掲げる要件を満たしていない場合は、当該病床を含む病棟の改築又は建替までは経過的に当該要件を課さないこととするが、早急に改善されるべきものであること。

(11) 保険医療機関は、特別の療養環境の提供に係る病床数、特別の料金等を定期的に地方厚生(支)局長に報告するとともに、当該事項を定め又は変更しようとする場合には、別紙様式1により地方厚生(支)局長にその都度報告するものとすること。


ⅱ) 外来医療に係る特別の療養環境の提供

(1) 外来医療においても療養環境の向上に対するニーズが高まりつつあることに対応して、患者の選択の機会を広げるために、一定の要件を満たす診察室等について、患者に妥当な範囲の負担を求めることを認めることとしたものであること。

(2) 特別の療養環境の適切な提供を確保するため、診療に要する時間が長時間にわたる場合に限り特別の療養環境を提供することができるものであること。具体的には、一連の診療に要する時間が概ね1時間を超える場合をいうものであること。

(3) 療養環境については、患者が特別の負担をする上でふさわしい療養環境である必要があり、次の①及び②の要件を充足するものでなければならないこと。
① 特別療養環境室は完全な個室環境を生じさせることができるものに限られ、間仕切り等により個人の区画を確保するようなものは認められないこと。
② 患者が静穏な環境下で受診できる構造設備等が確保されていること。

(4) 特別の療養環境の提供は、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反して特別療養環境室における受診が強いられることのないようにしなければならないこと。このため、特別療養環境室は通常の診察室等における応需態勢を確保した上で提供される必要があり、通常の診察室が空いていない等の理由により特別療養環境室での受診が求められることのないようにしなければならないこと。なお、一定期間における複数回の受診について包括的に同意を得ることは差し支えないが、その際には期間等を明示した上で同意を確認すること。

(5) 特別の療養環境の提供を受ける患者は他の患者に比べ予約の順位が優先されるなど、療養環境の提供以外の便宜を図ることは認められないこと。

(6) ⅰ)(7)から(9)まで及び(11)に掲げる事項について、外来医療における特別の療養環境の提供においても準用するものであること。(様式については別紙様式1の2によること。)

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